おしらせ

お彼岸

檀信徒のみなさまには、新型コロナウィルスの影響で日々不安の中でご不便な生活をお過ごしのことと拝察し、ご心労に対し心よりお見舞い申し上げます。

暑さ、寒さも彼岸まで

お供えの百合

春のお彼岸は、3月21日頃の春分の日を挟んで前後7日間。秋のお彼岸は9月23日の秋分の日を挟んだ前後7日間です。

お彼岸とはどんな日でしょうか? お墓参りをする日に違いありませんが、実は仏道実践の日です。次の6つをとくに実践して行く日です。

すなわち布施(ふせ)、持戒(じかい)、忍辱(にんにく)、精進(しょうじん)、禅定(ぜんじょう)、智慧(ちえ)をいいます。これを六波羅蜜(ろくはらみつ)といいます。

布施
見返りを期待せず人に施しをすることで「喜捨(きしゃ)」とも呼ばれます。金品ばかりではなく温かい心を分け与えることも大事です。
持戒
戒律を守ることです。社会のルールを守ることと考えてよいでしょう。積極的に善い行いをすることも必要です。
忍辱
苦しみを耐え忍び、他人に腹を立てないことです。容易には乗り越えられない苦難に直面した時には、責任を他に転嫁せず正面から向き合い堪え忍ぶことです。後から大きな喜びが生まれます。
精進
何事にも一生懸命努力することです。途中で投げ出しては進歩がありません。
禅定
心を落ち着かせて自分を見失わないことです。坐禅をせずとも正座をして身(からだ)と呼吸と心を整えましょう。
智慧
工夫をして行くことです。知識とちがい真実を見極める力を持つことです。

この6つは常に心掛けねばなりませんが、お彼岸の一週間はとくに実践しましょう。
そうすると、此岸(しがん)、こちら側の人間くさいどろどろした世界から彼岸、あちら側の理想の世界に行けるでしょう。平素の自分を振り返り、これら6つのうちひとつでも実践して行けば彼岸(理想の世界)は実は「自分の足元にある」ことに気がつきます。