心の言葉

枝葉栄えんと欲せば 先ずその根を養うべし

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宗教家、谷口清超たにぐち せいちょうさんの著書「美しい国と人のために」の中に次のようにあります。

親と子と孫と祖父母とご祖先とは「いのち」のようなものである。ご祖先は根っこにあたり、子供や孫は枝葉えだはや果実に当たる。だから仏壇や神棚などに毎日お経をげ、線香やお花等をお供えするのはとても良いことで、こうして「命の樹」が栄え、良い果実(子供や仕事などの成果)が実ることになる。

先祖を敬うことは、自分自身の根源やアイデンティティを尊重し、自己の存在価値を認めることにつながります。先祖から受け継いだ遺産や教えを大切にし、その土台を築くことで、自己の成長や発展の基盤を固めることができます。このようにして、自分自身の命を大切にし、自らの存在をより意味あるものとして捉えることができるのです。また、未来の可能性や子孫を大事にすることにもつながります。先祖が築いた土台や価値観を尊重し、それを未来に受け継ぐことで、次世代への道を開きます。自己の行動や選択が、未来の世代に影響を与えることを意識しなければなりません。

先祖を敬うことは、単なる形式的な礼儀や習慣ではなく、深い思慕の念や感謝の気持ちを伴うものです。先祖が歩んだ道や苦労、努力を思い起こし、その功績に感謝することで、自らの生活や人生の喜びや幸福について再確認することができます。先祖への感謝の念は、自己の内面に安らぎや満足感をもたらし、精神的な充足感を得ることにもつながります。

さらに、先祖を敬うことは、家族や社会の結束力を高める効果もあります。家族や社会全体が、先祖への敬意や感謝の念を共有し、その絆を深めることで、協力や支援の精神が生まれます。このような結束力があれば、困難に立ち向かい、共通の目標に向かって一致団結することができます。

先祖を敬うことは、自己の成長や発展だけでなく、社会や世代間の連帯感を高め、より豊かな未来へと繋がる一歩となるのです。

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